バルブレスフィルター・シックナーを更新する
バルブレスフィルター及びシックナー(デッカー)が納入されてから20~40年という時間が経過し、老朽化が著しく更新されている御客様が多く御見受けできます。
20~40年前の主流は鉄が多く、接液部でもSS製がありました。
原料への錆の混入やバット本体の腐食などが、問題に上がることもあるのではないでしょうか。
バルブレスフィルターやシックナー(デッカー)は、濃縮機(脱水機)の中では、高濃度(8%~12%)を設定する場合に多く使われます。
また高濃度になぜするのか?という事は御使用していても、考えたことがない方が、意外に多いのではないでしょうか。
実際には複数の理由がありますが、その中の一つに『置換洗浄』という目的があります。
字の通り、水を置き換えるという事になります。
汚れた水を抜いて、きれいな水を入れる事により、白色度等を向上させるやり方です。
昔は、清水の使用量もそれほど厳しくなかったので、問題はなかったのですが、昨今では使用量も厳しく、水を使えば、それを処理して放流しなければならず、昔以上に費用が掛かってしまいます。
また、処理した原料は、ほとんどのケースでチェストに入り、ポンプによる引き抜きにて次工程に送られますが、8%~12%というのは流動性に欠けるため、希釈(薄める)しなければなりません。
そこで、流動性を保つため白水を使用するのですが、せっかく濃縮した原料をまた白水で希釈するのであれば、次工程で必要な濃度付近(希釈シロも考え)での処理を行い、チェスト送りにしてあげればいいというのが現在の原質の主流になりつつあります。(特に板紙業界の原質において)
通常ポンプで送れる原料濃度は高くても4~5.5%程度です。
次工程にて使用する濃度にするための希釈幅さえあればいいのです。
そういった主流(時代)に適した濃縮機こそ『時代に選ばれる濃縮機 MDエキストラクター』です。